⚠ この記事の重要ポイント:相続した不動産は、進め方を知っているかどうかだけで、最終的な手取りが数百万円変わります。
「いつか売ろう」の先送りが、一番高くつきます。 「親が亡くなって、実家が残された。何から手をつければいいのかわからない」 「きょうだいで揉めたくないけど、お金の話は切り出しにくい」 「相続登記? 3,000万円控除? 聞いたことはあるけど、よくわからない」 練馬区・板橋区・和光市エリアで売却のご相談をお受けしていると、こうしたお声を本当に多くいただきます。 相続は、多くの方にとって人生で1〜2回しか経験しないこと。
だからこそ、「正解の進め方」を事前に知っておくだけで、結果が大きく変わります。 この記事では、当社が現場で実際に見てきた事例をもとに、相続した不動産で損をしないための「正解ルート」と「やってはいけない間違えポイント」を、すべてお見せします。
【この記事でわかること】
目次
親が亡くなったあとは、やるべき手続きが山のようにあります。まずは全体像を確認しましょう。
| 時期 | やること |
| 当日 | 死亡診断書を受け取る |
| 7日以内 | 死亡届の提出・火葬許可証の取得 |
| 14日以内 | 年金の受給停止・健康保険の資格喪失届・世帯主変更届 |
| 〜葬儀後 | 生命保険の請求・銀行口座の手続き・ライフライン名義変更 |
| 3ヶ月以内 ★ | 相続放棄するかどうかの判断 |
| 4ヶ月以内 | 準確定申告(親が自営業の場合) |
| 10ヶ月以内 | 相続税の申告・納付 |
| 3年以内 ★ | 相続登記(名義変更) |
| 3年目の年末 ★ | 3,000万円控除の期限 |
葬儀社が手伝ってくれるところもありますし、年金や保険は役所に行けば教えてもらえます。 しかし、★マークをつけた3つ──「相続放棄の判断」「相続登記」「3,000万円控除の期限」は、不動産が絡んできます。そしてここが一番、判断を間違えやすくて、金額が大きくて、誰も教えてくれないところです。 この記事では、この「不動産の部分」に絞って、正解ルートをお話しします。
まず最初にやること。亡くなった親がどんな不動産を持っていたか、全部把握してください。 「実家の1つだけでしょ」と思うかもしれません。ところが、そうとは限らないのです。 固定資産税の納税通知書に載っている不動産が全部だと思っている方が多いのですが、実はそこに載っていない不動産がある場合があります。非課税の土地、別の市区町村にある不動産、私道の持分──これが後から出てくると、手続きが全部やり直しになることがあります。 2026年2月に始まった「所有不動産記録証明制度」を活用してください。法務局に申請すると、亡くなった方の名義で登記されている不動産を、全国一括でリスト化した証明書がもらえます。1通1,600円です。 正解ルートは、まずこれを取ること。ここがすべての出発点です。
実際にあった話です。相続登記を司法書士に依頼していた方がいました。プロに任せたから安心だと思っていた。ところが、実家の前の道路の私道持分が漏れていたのです。 私道の持分は固定資産税がかからないことが多いため、納税通知書にも載りません。司法書士の先生も、依頼された不動産の登記はきちんとやってくれたのですが、私道の存在自体を把握できていなかった。 結局、売却活動を準備していく中で私道の持分が名義変更されていないことが発覚。私道の共有者を調べて、持分の処理をして──売却までの整理に3か月以上かかりました。たった 1,600円で防げるトラブルです。ここは省かないでください。
✔ うるラボより:プロに任せていても漏れることがあります。だからこそ、最初に所有不動産記録証明を取って、全体を把握しておくことが大事です。
不動産の全体像が見えたら、次はきょうだいとの話し合いです。 あなたときょうだいの2人なら、法律上はそれぞれ2分の1ずつ相続する権利があります。現金なら半分ずつ分ければいい。でも不動産は半分にできない。ここが揉めるポイントです。 遺産分割の調停は毎年1万件を大きく超える規模で起きており、相続財産の約4割が不動産です。不動産があると揉めやすいのは、データでも明らかです。 正解ルートは、早い段階で「売るのか」「住むのか」「貸すのか」の方向性を決めること。そのために、まず不動産の査定をして、「この家はいくらで売れるのか」「貸したら月いくら入るのか」を数字で共有することです。 感情で話し合うと、まとまりにくい。でも数字が見えると、選択肢が整理しやすくなります。「3,500万円で売れるなら、1人あたり1,750万円」「月10万円で貸せるなら、年間120万円の収入」──具体的な数字があるだけで、話し合いの質がまったく変わります。
現場で本当に多いケースをお話しします。 きょうだい2人で話し合っていたんです。「売って半分ずつにしようか」と、ほぼまとまりかけていた。ところが、次の話し合いのとき、きょうだいの奥さんが一緒に来た。 「この家、もっと高く売れるんじゃないの」「うちの主人はお義父さんの介護を手伝っていたんだから、もっともらえるはずでしょう」──。 法律上、きょうだいの配偶者に相続権はありません。でも、実際の話し合いの場では、配偶者が一番強く意見を言うことが本当に多いのです。 きょうだい本人は「まあ、半分でいいか」と譲れるのですが、配偶者は「うちの家族の損」として受け止めるから、譲りにくい。2人の話だったのが4人の話になり、感情が入って収拾がつかなくなる。私たちも現場で何度も見ています。 正解ルートは、最初の話し合いを相続人だけ──つまりきょうだいだけでやること。方向性が決まってから、それぞれの配偶者に共有する。 また、2023年の民法改正で、相続開始から10年経つと、介護をしていたとか同居していたとか、そういう事情を遺産分割で主張しにくくなるルールができました。先送りにして、いいことは1つもありません。
✔ うるラボより:遺言書がある場合も安心とは限りません。実際に、「介護をする前提で長男に多めに配分する」という遺言書があったケースで、1年半で親が施設に入ったことから「話が違う」と揉めた事例がありました。遺言書は万能ではありません。状況が変わったら見直すことが大切です。
きょうだいの話し合いで、一番やってはいけない結論があります。 「とりあえず、2人の共有名義にしておこう」 これ、公平に見えるんです。半分ずつだから平等でしょ、と。でも、共有名義の不動産を売却するには、共有者全員の同意が必要です。1人でも反対すれば売れません。 今は2人の仲がいい。でも5年後、10年後。片方が「もう売ろう」、もう片方が「まだ売りたくない」。こうなると身動きが取れない。固定資産税は毎年かかり続ける。管理もしなきゃいけない。でも売れない。 さらに怖いのは、共有者の1人が亡くなった場合です。その持分がさらにその子供に相続される。実際にあったケースでは、10年前に2人で共有にした実家が、片方の相続を経て所有者が3人に。3人の意見がまとまらず、弁護士を入れないと解決できない状態になっています。
| 選択肢 | メリット | リスク |
| 単独相続 | 売却・活用の判断が自由にできる | 他のきょうだいへの代償金が必要な場合がある |
| 売却して現金分割 | 最も公平で、揉めにくい | 売却に時間がかかる場合がある |
| 共有名義 ✗ | 一見公平に見える | 年月が経つほど関係者が増え、身動きが取れなくなる |
正解ルートは、きょうだいのうちどちらかが単独で相続するか、売却して現金で分けるか。どちらかを選ぶ。共有にしない。
きょうだいの話し合いで方向性が決まったら、売却を進める前に絶対に知っておいてほしいことがあります。
相続した空き家を売却すると、一定の要件を満たせば、売却益から最大3,000万円を差し引ける制度があります。「相続空き家の3,000万円特別控除」です。 売却益が3,000万円以内なら、税金がゼロになる可能性が高い。ただし、この控除には期限があります。
| 項目 | 内容 |
| 期限 | 親が亡くなった日から3年目の年末まで |
| 制度自体の期限 | 2027年12月31日 |
| 対象の建物 | 昭和56年5月31日以前に建てられた家屋 |
| 居住要件 | 親が亡くなる直前まで1人で住んでいた(老人ホーム入所も一定要件で可) |
| 空き家要件 | 相続後、売却するまで空き家のまま |
| 売却価格 | 1億円以下 |
| 相続人3人以上の場合 | 控除額は2,000万円に下がる |
| 確定申告 | 必須(申告しないと控除が適用されない) |
2024年の改正で、買主が解体や耐震改修をするケースもOKになりました。売る前に自分で解体しなくてもよくなったのは、大きな要件緩和です。 この期限を知らないまま「いつか売ろう」と放置した方がいます。気づいたときには期限を過ぎていて、売却益2,000万円に対して約400万円の税金がかかりました。控除を使えていれば、ゼロだったのに。 「いつか売ろう」が一番高くつく。この言葉、覚えておいてください。 正解ルートは、この控除の期限を把握した上で、逆算してスケジュールを組むこと。不動産の売却は、査定から引渡しまで3〜6ヶ月かかります。期限ギリギリで動き始めると間に合わない可能性があります。
売ることが決まったら、実際に売却を進めます。ここでもう1つ、見落としやすいポイントがあります。
不動産を売却するには、名義が相続人に変わっている必要があります。亡くなった親の名義のままでは、売買契約ができません。 これが相続登記です。2024年4月から義務化されており、相続を知った日から3年以内に申請しないと、10万円以下の過料の対象になります。 過料も問題ですが、もっと切実なのは「登記しないと売れない」ということ。売却を決めてから登記を始めると、そこからさらに時間がかかって、3,000万円控除の期限に間に合わなくなることがあります。
| 状況 | 対応 | 期限 |
| これから相続が発生する方 | 相続を知った日から3年以内に相続登記 | 相続発生日+3年 |
| 2024年4月より前に相続が発生し、まだ名義変更していない方 | 速やかに相続登記 | 2027年3月31日 |
| きょうだいの話し合いがまとまらない場合 | 「相続人申告登記」で応急措置 | 同上 |
「相続人申告登記」とは、「私は相続人です」と法務局に届け出るだけの手続きです。これだけで義務を果たしたとみなされます。話がまとまらないなら、まずこれだけでもやっておくことをおすすめします。 正解ルートは、きょうだいの話し合いで方向性が決まったら、相続登記と売却の査定を同時に進めること。
売却が完了したら、最後にもう1つ。確定申告です。 売却の翌年、2月〜3月に確定申告をしてください。3,000万円控除を使う場合、申告しないと控除が適用されません。「控除で税金ゼロだから何もしなくていい」ではないのです。申告して、初めてゼロになります。 また、取得費──つまり親が家を買ったときの売買契約書がある方は、必ず用意してください。これがないと、売却価格の5%しか取得費として認められず、税金が大きく増える可能性があります。親の書類を整理する際に、売買契約書は捨てずに保管してください。数百万円の価値がある書類です。
最後に、正解ルートを通った場合と、間違えた場合の結果を並べます。
| ✅ 正解ルート | ✗ 間違えルート | |
| ①不動産の把握 | 所有不動産記録証明で私道も漏れなし | 司法書士に任せたが私道が漏れ → 売却3ヶ月遅延 |
| ②話し合い | きょうだいだけで方向性を決める → 配偶者に共有 | 配偶者が入って4人の話に → まとまらない |
| ③分割方法 | 単独相続 or 売却して現金分割 | 「とりあえず共有」 → 10年後に3人で揉める |
| ④3,000万円控除 | 期限内に売却 → 税金ゼロ | 期限を知らず放置 → 約400万円の税金 |
| ⑤相続登記 | 早めに完了 → スムーズに売却 | 登記せず → 売りたいときに売れない |
| ⑥確定申告 | 控除を申請 → 手取り最大化 | 申告忘れ → 控除が適用されない |
| 結果 | 税金ゼロ。手取り最大化。きょうだい関係も良好 | 数百万円の損。家族関係も悪化 |
同じ不動産を相続して、同じ家を売却して。でも、進め方を知っているかどうかで、結果がここまで変わります。どのポイントも、特別な技術は必要ありません。「知っているかどうか」だけです。
✅ ①所有不動産記録証明を取得して、不動産の全体像を把握する 法務局に申請(1通1,600円)。これがすべての出発点です。
✅ ②きょうだいで「売る・住む・貸す」の方向性を早めに決める まず査定をして、数字で共有する。話し合いは相続人だけで行い、配偶者への共有は方向性が決まってから。
✅ ③3,000万円控除の期限から逆算して、スケジュールを組む 売却には3〜6ヶ月かかります。「いつか売ろう」が一番高くつきます。
相続した家をどうするか。多くの方が不動産会社に「いくらで売れますか」と聞きます。 でも、本当に必要なのは「売ったらいくらか」だけではありません。「住んだ場合の維持費はいくらか」「貸したら月いくら入るか」──この3つを並べて比較することです。 普通の不動産会社に頼むと、「売りましょう」しか提案されないことが多いのが実情です。売った方が不動産会社は儲かるので。でも、3つの選択肢を整理した上で判断しないと、あとから「住んだ方がよかったんじゃないか」「貸した方がよかったんじゃないか」と後悔することがあります。 ✔ うるラボでは:売る・住む・貸すの3つの選択肢を全部整理した上で、一緒に判断するスタイルでご相談をお受けしています。しかも、親御さんが施設に入っていた場合は施設紹介もセットで対応できます。施設の費用と不動産の収入を並べて見られるのは、うるラボならではです。「うちの場合、どうすればいい?」と気になった方は、お気軽にご相談ください。相談だけでも大丈夫です。
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